「高濃度ビタミンC療法<費用編>」
おまけで、「高濃度ビタミンC療法<費用編>」をお送りします。
高濃度ビタミンCは標準的には、「週に2回の点滴で6ヶ月間継続、その後の経過が良ければ週1回を6ヶ月、さらに2週に1回を1年間、その後は月に1回」といった感じで行われているようです。かりに3年間続けると、約100回程度点滴をする計算です。相場は1回15g程度で、クリニックにもよりますが10,000~30,000円です。合計の金額は100~300万円といったところでしょうか。副作用がなければ25g、50gと増量するみたいなので、費用も倍増、倍々増になることが予想されます。
ちなみに、第1相試験で全奏効率が0%だった論文(Ann Oncol. 2008; 19: 1969-1974. (http://bit.ly/Zw5ZcD))で採用されたビタミンCの最大用量は体重1kgあたり1.5g(50kgの人なら75g、60kgの人なら90gに相当します)です。
一方、保険診療でビタミンCを使用する場合にはいくつか選択肢があるのですが、例えば「ビタミンC注2g(扶桑薬品工業), 82円」を使用すれば、15gは7.5筒に相当するので、1回615円です。また後発品の「ビタミンC注10%PB 2g(日新製薬), 56円」なら、1回420円です。ちなみに保険診療で認められているのは2gまでなので、実際に保険診療で高濃度ビタミンC療法を行うのは不可能なのですが。
とにかく高濃度ビタミンC療法は、それ専用のたいした設備投資も不要で、かつとてつもなく「オイシイ」のです。
どんなに逆立ちしても自分たちの営利が主目的であって、患者さんたちの希望や患者さんへの慈愛なんてのは後付けのクソみたいな建前なんだと思います。
皆さんはどう思われますでしょうか?