yocinovのオルタナティブ探訪

安価で安全な代替・補完医療を求めて

2015-01-01から1年間の記事一覧

「某有名自由診療クリニックが紹介する『抗がん剤治療の効果を高める補完療法』を検証する⑥ 〜セレン、αリポ酸、ジインドリルメタン、アヴェマー、牛車腎気丸〜」

某有名自由診療クリニックが奨める『抗がん剤治療の効果を高める補完療法』を検証するシリーズ。第1回はメトホルミン、第2回はアセチル-L-カルニチン、第3回はビタミンD3、第4回はDHA/EPA、第5回はメラトニンを検証しました。結論は何れも「自分の患者に奨め…

「某有名自由診療クリニックが紹介する『抗がん剤治療の効果を高める補完療法』を検証する⑤ 〜メラトニン〜」

某有名自由診療クリニックが奨める『抗がん剤治療の効果を高める補完療法』を検証するシリーズ。第1回はメトホルミン、第2回はアセチル-L-カルニチン、第3回はビタミンD、第4回はドコサヘキサエン酸とエイコサペンタエン酸を検証しました。結論は何れも「自…

「某有名自由診療クリニックが紹介する『抗がん剤治療の効果を高める補完療法』を検証する④ 〜ドコサヘキサエン酸とエイコサペンタエン酸〜」

某有名自由診療クリニックが奨める『抗がん剤治療の効果を高める補完療法』を検証するシリーズ。第1回はメトホルミン、第2回はアセチル-L-カルニチン、第3回はビタミンD3を検証しました。結論は何れも「自分の患者に奨めることはないし、自分で服用すること…

「某有名自由診療クリニックが紹介する『抗がん剤治療の効果を高める補完療法』を検証する③ 〜ビタミンD3〜」

某有名自由診療クリニックが奨める『抗がん剤治療の効果を高める補完療法』を検証するシリーズ。第1回はメトホルミン、第2回はアセチル-L-カルニチンを検証しました。結論は何れも「自分の患者に奨めることはないし、自分で服用することもない」でした。 第3…

「某有名自由診療クリニックが紹介する『抗がん剤治療の効果を高める補完療法』を検証する② 〜アセチル-L-カルニチン〜」

某有名自由診療クリニックが奨める『抗がん剤治療の効果を高める補完療法』を検証するシリーズ。第1回はメトホルミンを検証しました。結論は「自分の患者に奨めることはないし、自分で服用することもない」でした。 第2回はアセチル-L-カルニチンです。 **…

「某有名自由診療クリニックが紹介する『抗がん剤治療の効果を高める補完療法』を検証する① 〜メトホルミン〜」

抗がん剤治療の効果を高めるには、適切なプロトコールを適切な手法で実行することはもちろんですが、その他にも抗がん剤治療の効果を相加的・相乗的に高める治療を併用する、あるいは抗がん剤の毒性を軽減してプロトコールが遵守・完遂できるようにする、と…

「自由診療医各位。高濃度ビタミンC療法のシステマティックレビューが出ているのでご確認下さい。」

多くの自由診療系のクリニックでは、その抗がん作用やQOL(quality of life)改善作用を謳い文句として、がん患者さんに「高濃度ビタミンC療法」を提供しています。この治療を受けていらっしゃる患者さんの心の中を想像するに、「眉唾かもしれないけど、べら…

「個別化医療とは何か?」

デイヴィット・サケットが「根拠に基づく医療(EBM; evidence-based medicine)」を提唱した1990年代以降、その概念は、一部の誤解があるものの、臨床の現場に広く浸透しています。現在標準的に使用されている薬剤や治療法の多くは、大規模集団における臨床…

「私的さい帯血バンクには預ける価値があるのか?」

造血幹細胞移植は、主に難治性の造血器疾患を対象とした根治的治療です。そのドナー第一候補となるのは、ヒト白血球抗原(HLA)が一致した同胞です。しかし、完結出生児数が今や2にも満たなくなった日本においてはその存在確率は30%未満と推定され、実行率と…

「フコイダンはがん診療に使えるか?」

日々の検索行為の賜物なのでしょうが、私のwebブラウザは統合医療や自由診療系のインターネット広告で満ち溢れています。その中で頻度の高いものの1つに「フコイダン」があります。昆布やワカメやモズクといった海藻類に由来する天然化合物です。患者さんか…

朝日新聞の「ビタミンCで放射線障害軽減」報道に思うこと

2015年2月5日木曜日に、朝日新聞が「ビタミンCで放射線障害軽減 防衛医科大、マウスで実験」という記事を掲載しました。防衛医科大学の木下学准教授の研究グループから科学雑誌PLOS ONEに発表された論文です。「致死量の放射線を被曝させたマウスにビタミン…